SINFONIA FARM のコンセプト&ロゴのデザイン


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コンセプトを考える

2018年1月1日、自らの農園の名称を「SINFONIA FARM|シンフォニアファーム」と名付け、SNSなどで告知させて頂きました。

ここでは簡単に、なぜこの農園名になったのか、そのもとになったコンセプトはなんなのかについて書いてみたいと思います。

農園名をきめる前に、そもそも自分はどういう農業がやりたいのか、どういったカラーで、どういった野菜を、どういったお客さんに買っていただきたいかを考える必要があると思います。

そこで、まずは、以下の3つを明確にすることにしました。

1.理念

2.モットー

3.キャッチフレーズ

「理念」は、一般企業ならどこでも一番大事にする経営の肝心ですが、これは憲法みたいなものだと考えているので、現実を直視するというよりは理想を語る部分だと思っています。もちろん空想ではいけませんが・・・。

僕がこれから夫婦で農業をやっていくうえで一番大切にしたいキーワードは「多様性」です。

そこには2つの意味があって、いわゆる生物多様性 (Biodiversity) と、お客様の多様性 (Multinational) です。

農業は自然のなかの仕事なので、生物多様性はイメージしやすいと思います。

なぜ多様性か、意外に思われるかもしれないですが、それは農家として食べていくためです。

どちらかというと理想チックな「多様性」という言葉と、現実的に食べていくこと・・・、相容れないような感じではありますが、特にこれからの時代食べていくためには、単一性より多様性に分があると考えています。

多品目ということ自体も、もちろん手間がかかる等のデメリットもありますが、栽培面では災害時リスクヘッジになったりしますし、販売面では農家個人だけで野菜セットとして纏め、販路を自由に開拓していくことも可能になります。

生物多様性をできるかぎり活かす農業も、化石燃料に対する依存度が低いという意味で持続可能性が高く、長い目で見た場合の収入が安定するのではないかという思惑もあります。短期的には逆かもしれませんが・・・。(ちなみに慣行農業は、当分これからも人類にとって必要なものだと考えています)

お客様の多様性というのは、夫婦で対応できる3ヶ国語(日本語+中国語+英語)と少し韓国語を活かして、日本人だけに限定せず、これから多く日本にやってこられる多国籍な外国人のお客さんに対しても農作物を買って頂こうという意味です。

どの産業でも国内市場は頭打ちで、かつ縮小していると言われており、農業も例外ではないと思います。そうなれば、視点を海外に移すしかありません。

幸い夫婦で多言語に対応できるため、「マルチリンガル農家」として在日外国人や訪日外国人の方と繋がっていきたいと考えました。

ちなみにこの「マルチリンガル農家」というのが、上の3つめのキャッチフレーズになります。

それに関連して、2つめのモットーは、「グローバル(地球規模)に考え、ローカル(畑)から行動する」にしました。「Think Globally、 Act Locally」という言葉自体は20世紀なかばから市民活動のなかで使われていたようですが、普遍性のある言葉だなぁと感じています。

以上のことから、理念を以下のように定めました。

畑の生き物の多様性をできるかぎり大切にし、人と自然にやさしい作物を育てながら持続可能な農業を目指す。
また、作物を通じて多様なお客様とつながり、国境を超えたネットワークを創っていく。

まだ文章はブラッシュアップする必要がありそうです・・・。

農園名に具体化する

農園名は、以下の条件にかなうように検討しました。

1.就農者自身の特徴を表せられる。

2.覚えやすくて口ずさみやすい。

3.親しみを感じやすい。

4.コンセプトを具現化している。

5.ネット上で重複する農園名がない。

6.夫婦ふたりとも最終的に納得できる。

一番大切なのは、やはりコンセプトを具現化していること。

「多様性」という抽象的なものを具体的なものにするのは、「」と「」の2つだと思いました。

まず「色」ですが、僕は前職で照明デザイナーをやっていたこともあり、僕自身のそういった経歴の特徴を表せそうです。

「音」についてですが、僕はクラシック音楽が好きで、大学時代はオーケストラ部でバイオリンを弾いていました(下手ですが)。 1年に1度は妻とクラシック音楽のコンサートに行ったりします。

ちなみに妻は小さいころからピアノを弾いていて、絶対音感を持っていたりします。

結婚したころは、「ピアノとバイオリンでアンサンブルしたいねー」なんてお互い言ってましたが、未だに実現していません(笑)

それはさておき、僕は大学時代にオケをやっていて、個性が全く違う楽器や演奏者がひとつの音楽を奏でていくさまに何度も身震いするほど感動した経験があります。

そこで、コンセプトとしての「多様性」を、まずは音楽のことばで表せないかと考えたところ、英語の「Symphony (交響楽) 」がふと思いつきました。

ただ、アルファベット表記しても直感的に読めるようにしたかったこともあり、最終的にイタリア語表記の「SINFONIA (シンフォニア) 」に決めました。

妻も僕も、音のひびきがとても気に入っています。

意味としての「交響 (交わり響く) 」も、「多様性」に相通じるのではないかと思います。

覚えやすく口ずさみやすい、親しみを感じやすい、SEO的にネットで重複する農家屋号がないことなども条件クリアです。

ロゴに落とし込む

第三ステップはロゴ作成です。

農業研修が始まったころから、ロゴも自分でデザインすると決めていました。もちろん、プロの (グラフィック) デザイナーさんに依頼したほうがよい場合もあるかと思いますが、自分は中途半端ながらデザイナー経験もあること(グラフィックデザインではなくプロダクトデザイン)と、直接自分で「表現」したいという思いもあり、できる範囲で自分でやってみようと考えてました。

ただ、「多様性」のコンセプトを「色 (カラフル) 」と「音(交響)」の2つで表すため、その両方を加味したイメージにする必要があります。

そして、大晦日の夜に頭にパァ~~っと浮かんできたイメージが、「SINFONIA」から取ったアルファベット3文字を型どった「光の3原色の箱」にするというものです。

光の3原色なので、赤・青・緑で多様な色が表現できます。

しかもこの箱はライトボックスでもあり、ジュークボックスでもあり、野菜セットのダンボール箱でもあります(笑) パカっと蓋を開ければ色とりどりの野菜が!!

あと、「SINFONIA FARM」の文字を少し遊ばせてみるロゴも考えてみました。

五線譜が畝の撒き筋、若葉は音符で、好きなクラシック楽曲のメロディ通りに並べてみましたw

これか長く付き合うことになりそうです♪

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