新規就農のゆく年くる年 – 2018 to 2019


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今日は大晦日、「○ってはいけない」を見ながら年納めの記事を書いています。

ゆく年である2018年は、2年間の農業研修を終えて、9月に独立就農するという特別な1年でした。

就農して4ヶ月。就農したてだったこともあってか、考えないといけないこともやることもいっぱいで、実際より長く時間が感じられた気がします。

畑にいても家にいても、移動中にしても頭の中は農業のことでいっぱいでした。

就農したあとすぐの収入を見込んで丹波黒や菊芋などの作付けを研修中からはじめていましたが、正直これがなかったら、2018年はほとんど収入がなかったと思います。

丹波黒は約800株の苗を植え、例にないような酷暑、台風による落花などで産地全体の不作の年でしたが、肥料・農薬を使わずに慣行(従来)農法に遜色ない収穫でした(^^)

菊芋も同じく肥料・農薬不使用でちゃんと芋ができ、菊芋の葉っぱも利用して茶葉づくりにも挑戦できました。

一方、キャベツやブロッコリーといった葉物の秋冬野菜はまともに生育せず。

直接作物に利用される「肥料」をいれず、代わりに微生物による分解を経て養分化される生の有機物(落ち葉やもみ殻など)を入れて間もないので、畑の微生物も乏しく養分が不足しているためだと思いますが、さまざまな品種を試してみたので、どの品目・品種がヤセた土でも育ちやすいのか、ということも少しだけ把握できました。

畑の転換中で養分供給が十分でない間は、こういった生命力旺盛?な品目・品種の割合を増やして、少しでも収入が見込めるように工夫していこうと思っています。

にんじんや大根・カブなどの根菜も、前年までずっと水稲だった田んぼで育ててみましたが、米などのイネ科はクリーニングクロップ(吸肥作物)が多く、作付け後は養分があまり残らないこともあってか、やはり慣行農業に比べれば皆ミニ根菜になりました。

面白いのは、やはり品種によって生育の仕方に明らかな差が見られたことでしょうか。にんじんで言えば、黒田五寸人参という固定種のにんじんの生育が比較的良く、隣に種を撒いた金時人参はほとんど生育せず。

夏野菜についても、2018年は研修中に、それぞれ色々な品種を肥料なしで育ててみましたが、そこで得られたデータも含めて2019年の作付け計画を、ここ数ヶ月考えてました。

マメ科は、窒素固定能のある根粒菌というバクテリアが根っこにつくためか、7月収穫の枝豆(茶豆)も10月収穫の丹波黒枝豆も割ときちんと収穫できました。

菊芋も、非常に生命力旺盛と言われていて、放っておけばどんどん雑草化していくほどなので、今年はじめて栽培した菊芋も肥料なしで育ち、農薬がなくても病気や虫の害は見当たりませんでした。

ただ、菊芋もある意味クリーニングクロップで、土壌養分を吸いつくしてしまうため、畑の微生物が多様化して炭素が循環するようになるまでは連作は避けたいと思います。菊芋の連作はおそらく非常識(タブー?)ですが、土壌養分をストックではなくフローと捉えて、微生物の餌となる高炭素有機物を与え続けて炭素を常に循環させれば、菊芋でさえも連作が可能じゃないかという仮説をもっているので、こちらも検証してみたいです。

ちょっと栽培寄りの話になってしまいましたが、今年2019年(文章を書いている途中で年を越しました笑)は、自分の信じる農業のやり方について、さらなる確信を得ていきたいと思っています。

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